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「目的?そんなモノは無いよ。
金が手に入ったからギャンブルをしに来た。
本当にそれだけだ。嘘もデマカセも無い」
私は職業柄ではあるが嘘をつく人間と
そうでない人間の区別はつく。
シンジはあからさまに後者の人間だ。
「そうだなー。僕の特技を見たら解るよ。
得意以上の何があるのか…な」
シンジはニヤッと不敵な笑みをうかべた。
こちとら星運学園大学附属高校を卒業した
経歴もある人間だ。星運学園を卒業した
人間には有名企業の重役クラスに
名を連ねる程の優秀な人物が揃う。
どこぞの探すのが得意な輩に負ける程
落ちぶれてはいない。今は「ぎゃんぶるや」で
腕を磨いている身ではあるが、
アルバイターごときに劣るようなつもりは、
クロワッサンのこぼれカス程も無い。
「お前の携帯電話に電話してやるよ。
ケータイぐらい持っているだろ?」
なんだ、そんな事か。と思った。
何しろ私の携帯番号は普通ではない。
絶対に私から教えないかぎりかけれない
番号に設定されている。万に一つも無い。
「やってみろよ」
私は、シンジに勝ち目は無い。
そう思って、疑わなかった。
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