第零夜。これが俺のやり方

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「よし、やってみよう」 それから直ぐに番号を入力するワケでもなく アレコレ考えながら番号を入力した。 エギラドランヌっ!エギラドランヌっ! 「何か、鳴っているなぁ?誰のだ??」 白々しいヤツだ。知っているクセに… 私は、私のポケットに入れてあった ケータイを取り出し、出た。 「どうだ?信じたか?」目の前でニヤッと言う。 「何故判った?」悔しいが敗北だ。 「探し物を、探り当てた。それだけだ」 シンジは高笑いしそうな笑みを抑えて言った。 普通ケータイ番号も、一般電話番号も 「0」から始まるのが普通である。 「0」は一般の電話。「1」なら緊急性の高い 特殊なダイアルと決まっている(117とかね) だが、私の番号は特別に「5」から始まる。 詳しい理由は言えないが、特別だからだ。 そんな番号を使っているケータイに 間違い電話など過去に 一回たりともかかってきた事は無い。 イタズラ電話ですら。だ。 (多分本当にかけたら外国に繋がるかも) 日本国内でも両手の指で足りるくらいの 人数しか居ない番号を使っているのに、 どうしてなんだっ!と同時に興味が湧いた。 手放すには惜しいヤツだ、と。
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