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「そうか…金ヅルとして巣食う気だな?」
ケータイを持ったままにシンジに言った。
「あったりー。僕に金は無いが、
どうしても欲しいモノがある。
レイジ。お前は正に僕の欲しいモノだ。
そう。星運学園を卒業した優秀な頭脳と
類いまれなる強運。これが欲しかった」
「ふっ、そうか。私の店に何度も来て
当てた金を0にしてまで欲しかったのは
俺の持てる力か。だがなぁ、手前みてぇな
カスにほいほいと渡す程安くは無いんだよっ!」
今後一切関わってほしくなかったので
キッパリと断ってやった。こういう
しつこいヤツに曖昧な返事はいらない。
「いざとなればこんな回りくどい手段を
使わずに直接電話する事も出来たのに
何故こんな大枚をはたいてまでやったと思う?」
シンジの言う事も間違いは無い。
いざとなれば、金を持っているヤツに
直接電話をかけても良いし、
芸能人にかける事も可能だったろう。
私だけに的を絞るのは、おかしい。
「レイジ。あんた人と違うだろ?
特に、目の辺り。蒼い目はカラコン
とかじゃあないよね?」
シンジの考えからしてハッタリをカマして
こちらの考えを殺(そ)ぐように思える。
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