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2020年、菊門薫が首相就任。日本初の総理大臣の誕生である。
菊門は教師と警察官の犯罪を合法化した。
同じ年の4月、房総警察署に新人刑事がやってきた。彼の名は根来銃一、彼の身に最大の危機が訪れようとは彼自身気づいていない。
房総市の海岸通りを銃一は走っていた!桜が綺麗だ。まだ満開ではないけどさ?
《満開なのはおまえの頭だろ?》
柴田の幻聴が聞こえた。
《三日月の奴らを根絶やしにしろ。》
それが、祖父の遺言だった。曾祖父は刑事だったが三日月って組織の策略にかかり、柴田って奴に射殺されてしまった。
だが、そんなことは銃一には何の関係もないことだ。祖父は三日月のアジトに爆弾を仕掛けようとしたが、察知されて暗殺部隊によって毒殺されてしまった。
房総署はオフィス街にあった。4階建ての近未来的な建物で、ヘリポートもある。裏口に入り、カードキーをカードリーダーに通した。
エレベーターに乗り、3階に向かった。 刑事課には3人しかいなかった。
「おう、来たか?」
石原裕次郎みたいな色黒の男が手招きした。
「刑事課長の疋田だ。皆、自由になりたいらしくてさ?残ったのは俺たちだけだ」
面接のときにあったな、この人。
ヒキタ、蟇みたいな顔をしている。ヒキガエル、ゲロゲーロ。ガマさんって呼ぼうかな。
イガグリ頭のオッチャンはヤマカク、眼鏡をかけたオタクタイプが西澤。
ヤマカクと西澤は花札をやっていた。
「4人でどうやって対処するんですか!?」
ヤマカクが猪・鹿・蝶を揃えた。
山角、山閣、山鶴…まぁ、何でもいいか?
「僕、根来です。精一杯頑張ります」
房総市は館山と富浦が合併して誕生した。
黒電話のベルがした。西澤のスマホだった。
「はいはーい。やぁ、理沙ちゃん?今から?しょうがないなぁ~」スマホを切り、銃一の肩を叩く。
「今からデートなんだけどさぁ?新人君、アッシーしてくんない?」
リア充マジで死ね!銃一はスカイラインに西澤を乗せ、410号線をガンガン暴走させた!
「この、スパーク野郎!」
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