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ストレスが100になったらサヨウナラ
警察になったのは勿論、自由なことが出来るからだ。銃一の父親は警察庁に所属している。
警官・教員犯罪合法化の話はかなり前から知っていた。田中計画と呼ばれている。
企画した人物が田中という名前だった、らしい。
「LOVE」
西澤が言った。ムカつく奴だ。
「イチャイチャしてんじゃねぇよ!」
「オイオイ、君は本当に馬鹿なのか?」
西澤に言われてカチンときた!いくら先輩でも、人のこと馬鹿とか言うのは失礼だろ!?
理沙がクスクス笑っている。
「何なのマジで!?」
キムタクを気取ったが、スルーされた。
「テニスのルールも知らないなんて、世間知らずよね?」
理沙が調子に乗る。ウゼー!どいつもこいつも、オリンピックムードかよ!?ストレス溜まって死にそうだよ!
「0点のことだよ、LOVEってのは」
西澤に言われて、「へーへー」とボタンを押す仕草をしたがスルーされた!また、スルーされた!
高橋克実なんて古いですか、スミマセン(T-T)
「ギャグじゃないのか、病院行きなよ」
西澤は馬鹿にしたのだが、銃一はKYだ。
「西澤先輩って優しいんですのね」
「はぁ?」
銃一は疑問で仕方がなかった。キクモンが企画したはずなのに、何で田中計画と呼ばれるのか。
マカロフ刑事はよく言っていた。『キクモンってのは偽名なのさ、本名は田中カオルって言うんだ』 親父の知り合いで、房総警察署のトラブルメーカーだ。定年間際なのに、未だに巡査だ。
『余計なことに首突っ込んじゃうんだよなぁ、恩を仇で返されるタイプなんだよな』と、酒を飲みながら言ってたっけ。
「今のはいいサーブだよ」
ポンッ!2回戦は理沙が入れた。
「やっぱ、テニスはいいよね?」
理沙が微笑む。ウゼー、バカップル死ねよ。
パトカーのサイレンが響く。
「どっかで事件ですかね?行かなくていいんすか?」
「どーでもいいだろ?ヒッキーに任せとけ」
西澤が掌でボールを転がしながら冷たく笑う。
『余計なことに首突っ込んじゃうんだよなぁ』
マカロフの顔が脳裏を過る。
「余計な正義感は出世に響きますしねぇ」
「分かってきたじゃん。疋田のジジィってさ、加齢臭ひどくない?定年間際だし?もぅ、棺桶に片足突っ込んでるんだしさ、今が死に頃でしょ?」
西澤が拳銃を抜き、理沙に向けた。
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