朝焼け

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奏太と話しているときの自分の言葉は何よりも陳腐に感じる。 どうして彼と話す時、私はいつもどこか弱くて壊れている人格をさらけだそうと演じているのだろう。 吐き出す言葉一字一句が、ばからしくて一人でいる時思い出すと酷く気持ち悪くなる。 そして、私たち2人は世間からすると幼稚で馬鹿げていて良い年した大人が何してるんだよ、と蔑まれるようなことだとも自覚している。 だけど現実はあまりにも現実すぎてそれに対峙することは今の私にはできないから、あまりにも馬鹿げているこの生活を続けることを自ら望んでいるのだ。
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