添い寝台本

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「足の裏は疲れを癒やすツボがあるんですよ…こことか…こことか」   (ゆっくりと指に力を入れて押すと痛かったのか一瞬足が動いた) 「痛かったですか?」   (大丈夫だとなんでもない振りをする) 「そうですか。多少の痛みは疲れの現れです。疲れが取れれば痛みもなくなりますよ」   (続けてかまわないとの意思表示を受けて続ける) 「では、もう少し続けますね」   (なんでもないようにミルクティーを飲む) (「本当に可愛らしい人だ。苦痛に眉を寄せてるくせに弱味は見せまいと必死に耐えて…せっかく入れたミルクティーも飲めずにいるというのに。こぼさないように両手で支えてるのがいじらしい。…でも、ここを押すと……ほら、ビクッと体がはねる。ふふっ…それでも平気な振りをするんですね…その顔を見てると苛めてみたくなりますよ。本当に貴方は俺をわかってない」) 「…大丈夫ですか?痛くないですか?」   (平気と告げられる) 「…そうですか…ふくらはぎのところ…ここ…いつもより固くなってらっしゃいますね。リンパを流すので少し強く感じたらおっしゃって下さいね」   (ふくらはぎを触られる前に慌ててミルクティーを飲み干す) (「そんなに慌てて飲まなくてもいいのに。(微笑)我慢する自信がなかったのか…本当、可愛らしい人だ」) 「お嬢様、ミルクティーはお代わりなさいますか?」   (首を振って要らないと告げる) 「さようでございますか。では、リンパを流させていただきますね」   (腕に力を乗せて、不自然にならないように足をマッサージする) 「いかがですか?」   (気持ちいい。と答える) 「では、反対の足もマッサージしましょう」   (膝の上に反対の足を乗せる) 「こちらもだいぶお疲れのようですね」   (足の裏を触るだけで強ばる) 「どうしました?…足の裏に触れただけですよ?…そんなに体を固くしてたらマッサージの効果も半減してしまいます。さあ、ゆっくり力を抜いて…」 (「さっきの痛みを覚えてるんだね。可愛いなぁ…まだたいして触れてもないのに…そんなに体を固くして…俺を誘ってるの?…ふっ…そんなはずないか。…コレは俺の勝手な妄想だ。君が誘ってくれたら…っていうね。ただの俺の期待だ…」)
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