episode192 肩すかし

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にしても――。 「どちらにしろ今の僕らには関係のない話だろ?ねえ」 「やめて。誤魔化されないから」 僕の複雑な想いを ただの嫉妬と受け止めた恋人は 心なしかご機嫌が良く。 「誤魔化したりしないさ。ねえ、Mon petit chat」 路辺に車を止めて 「ン……」 彼の可愛い子猫に 特別なキスを与える。 「知ってる?ふてくされた君は食べてしまいたいほど可愛い」 「知らないよ……」 とろけるような甘い口づけに すっかり骨抜きにされかけた頃。 「ところで君、彼の部屋で何を?」 おっと。 今度は僕が誤魔化す番だ――。
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