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だけど
こうなったら仕方ない。
「さっさと終わらせよう」
意外と早熟だったうちの王子様に
悟られないうちに――。
翌日。
花村一路の講義の後。
「和樹様、今からみんなで映画に行くの」
「よろしければご一緒にいかが?」
「いいえ、僕はけっこう。暇そうに見えるかもしれないけど――この後大事な用があるんだ」
サロンで小一時間ほど時間を潰し
僕は再び。
「失礼します――花村先生」
ターゲットの待つ
教授室のドアを叩いた。
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