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「そんなこと言いたくてわざわざ電話を？」
もちろん違う。
椎名涼介は――根は建設的な男だ。
「明日、奴と面談の手筈が整った」
そして
俊敏さにかけてはピカイチ。
「面談がいるの？」
「まあね。途中から講義を受講するんだから熱意ある動機が必要さ」
「あんたに弄ばれた学生たちの仇打ちに来ました。地獄の底に引きずり込んでやろうかって？」
足元に散らばった薔薇の葉を
爪先でひとまとめにしながら僕は笑った。
「何を言うんだ。君と逝けりゃ天国だろ？」
「まあ、そうかも」
否定はしない。
そうなった男たちを
何人も知ってるから――。
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