過ち

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それからの事はよく覚えていない。 気だるさの残る身体。 すっかり陽の沈んだ暗闇の中で、微かに長瀬のすすり泣く声を聞いたような気がした。 抱きしめようと腕を伸ばした先にはもう、彼の姿はなくて。 完全に意識を手放し、再び目覚めた時には 俺は何もかもを失っていた。
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