果取物語…1

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「今からわたくしの言う、世にもめずらしい宝物を探して持って来たお方のところへ、お嫁に行きたいと思います。その宝物とは・・・」  話を聞いたおじいさんは、三人の王子たちにかぐや姫の言葉を伝えました。 「かぐやは、こう申しております。  石作皇子(いしつくりのみこ)どのには、天竺(仏の御石の鉢(ほとけのみいしのはち→おしゃかさまが使ったうつわ))を。  日清真(にしんまこと)どのには、UFO《空飛ぶ未確認飛行物体》を。  阿部御主人(あべのみうし)どのには、火ネズミ≪伝説のネズミの皮で作った燃えない布》を。 それぞれ、お持ちいただきたいと」  それを聞いた三人の王子たちは、思わず目を見張りました。 「何という、難しい注文だ」 「どれも、簡単に手に入る品物ではないぞ」  しかしそれらの宝物を持って行かないと、みかん姫をお嫁にする事が出来ません。  そこで三人の王子たちは、それらの宝物を探すために帰って行きました。
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