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「僕にも支えてくれる人はいるのかなぁ??……」
その笑顔が眩しくて、ついそんな言葉が口から出た。
慌てて口を閉じようとした僕。
だけどそれを制したのは目の前の人。
「もちろんいるよ、少なくともボクを含めた46人は、みんな君の力になりたいと思ってる」
「本当に??……」
そんなにたくさんの人が僕の力になりたいと思ってくれているなんて、そんなの信じられない。
だけど目の前の人は力強く頷いた。
「本当だよ。ほら、さっそく」
指を差された場所へ目を向けると、そこには小さな絆創膏が増えていた。
時間が経つごとに、少しずつ、だけど確かに増えていた。
「ねっ??、君は一人じゃないでしょ??」
増えていく絆創膏の数に、目の前の笑顔に、気付くと涙がポロポロと溢れてきた。
「今はまだ頑張ってキズを治さなくちゃって思えなくてもいい。きっと、時間が経てばキズが増え続けるのは止まって、ほんの少し、キズが癒えるときが来るから。そのときが来たら立ち上がればいいんだよ」
ポンポンとゆっくり僕の頭を優しい手が撫でた。
「君が死なない限り、君の身体の中はいつか立ち上がろうと頑張れるときが来るから。ボクと同じようにね」
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