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泣き疲れてベッドで眠る小さな綺麗な少年の髪を優しく撫でる。
これがさっきまで仏頂面だった雪路と同じ顔とは思えないな….。
「……スー………」
というか、まだ会ってすぐだって言うのに「家族だろーが」何て格好付けすぎたか…な。
弟が8人…か。問題児がまた一人だなー…
「…兄貴。いつまでそのチビ構ってるつもりだよ」
「留季。何だよ、ヤキモチかー?」
「は!?ちげーし!!昼飯まだかって言いに来たんだよ!!」
「ふぅん。ま、いいや。累いるだろ?今日は累に作ってもらえ。俺は少し用事が出来た。」
「は?」
「という訳で俺出てくるわ。」
「あぁ!?」
となればすぐ行くが勝ち。雪路が寝てるうちに…ささっと用事を済ませなければ!
「んじゃ、お兄ちゃんいっきまーす」
「えっ、暁兄!?どこ行くの!?」
「累、昼飯は頼んだ。」
「えっ、えっ?」
それから俺は愛車を走らせある所に向かった。
ーその頃の花桐兄弟家ー
「あれ?累がご飯作ってるの?」
「暁兄がどっか行ったの!ったくさ、僕より暁兄のが料理できるのに!留兄も文句言わないのに!帰ってきたら覚えてろよバカ暁兄ー!!」
「はっはっはー!累ごらんしーん!….あれれ~?光大ー、蒼大は~??」
「あー……ちょっとさっきのもあって…」
「へぇ~…慰めてあげてたんだねぇ~??よっお兄ちゃん!」
「春虎兄さん!!」
「顔真っ赤だよ~!…そうだねぇ~、俺も少しお仕置きしてこよっかなぁ~…」
「「え?何?」」
春虎の意味深な言葉に累と光大の二人は頭にハテナが浮かんだ。
「それよりーっ!あとどれくらいで、できるー?」
「もう出来るから!大人しく待ってて!」
「うぃ~わかりまちた~」
それなりにちゃんとやっていた累君でした。
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