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〈暁耀side〉
さぁ~て…この雰囲気をどうするかな…。
「あ、雪路!自己紹介しとくな!俺は長男の暁耀、22歳だ。好きに呼んでくれ。んでこいつが次男の留季。20。」
「何勝手に言ってんだ!バカ兄貴…!」
「だってお前絶対自分からしねーじゃん。おにーちゃんに感謝しなさい!」
「…あ、…ありが…とうとか……思うか…!」
「ぶっは!!りゅー兄ツンデレ出た!まじウケる!ツンデレはツインテひんぬーおにゃの子がセオリーだろーがばっかちーん!!ぎゃはははは!!」
「ぐっ……!春虎てめぇ…!!」
お、珍しく留季が春虎に反抗か?にしても春虎が言ってる事はいつも分かんねえな…。
「よしよーし、ごめんねりゅー兄。そんな拗ねないでよぅ~」
と、春虎が緩く微笑んで留季の頭を撫でると、留季は顔を真っ赤にして、「フンッ!!」と言いながら自分の部屋に戻ってった。
「あーらら。行っちゃった。」
「春虎…あんま留季怒らすなよ。」
「んふふー。可愛いでしょ!」
「……はぁ?」
「僕、暁兄の将来が心配だ…」
「は?累何言って…」
「駄目だよ、累。鈍感なのは治らないから。」
「そうそうー。」
「お前等な…人の事を好き放題言いやがっ…」
「で!俺は五男の春虎!!春にぃーって、呼んでね~!16歳だよ~!」
「無視か!!」
こいつら本当に俺の事兄貴って、思ってるか…?扱いがひどすぎると思うんだけど…!
「俺は三男の匡夜だ。17歳の高3だ。」
「僕は八男の累。15歳。歳も近いし、何でも聞いてよ!」
「僕は六男の光大。蒼大の双子の上だよ。兄さん達に苛められたらすぐ言うんだよ?僕達は累と同じ15歳。」
「俺は七男の蒼大。俺はあまりお前が気に食わねえ。あまり喋りかけるな。」
……。その一言でピシッとヒビが入った音がしたのは幻聴だろうか…。何でこいつはいつもこう……つっても、俺達兄弟はただでさえ複雑の複雑だからな…。
でも流石にあそこまで言われたら、いくらこの子だって……
傷付くだろう、と思い雪路の方を見た暁耀は目を見開いた。何も変わってない….というか読み取れないのだ。…感情などが。
「……分かった…….。よろしくお願いする…」
そう一言、言葉を発するだけだった。
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