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「ったく。おまえも、今日はどうしたんだよ?」と私は笑顔で、田島の肩をぽんっと叩いた。
「いやぁ、その、あの」
「なんだ?今日も頑張れよ」
「は、はい!課長」
今日は朝一で会議があるため、私は会議室へ向かった。
いつもなら、私の姿が見えると全員が立ち上がり
「課長!おはようございます。いやぁ今日は久しぶりに、憧れの課長のプレゼンを聞けるのかと思うと、昨日は興奮して残業も手付かずでした!」
的なセリフが来る。
私は会議室へ入った。
しかし、私の姿を見るなり、全員が立ち上がり―ここまではいつも通りだが―全員が目を丸くし、黙り込んだ。
―――なんなんだ?
そうだ!
もしや私は、なにかミスを犯したのだろうか…
しかし、それなら、上司が飛んでくるはずだ。隠される理由はない。
心当りが全くない…。
私は、さすがに不気味さを感じ始めてきたが、気にしないよう振舞うこととした。
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