ひとりぼっち

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僕は透明人間だ。 こうして朝ごはんを食べていても、学校へ行っても、僕の存在を気に掛ける人なんてひとりもいない。 いつからか僕の姿は、周りからは見えなくなってしまった。 僕は昼もひとりで食べる。 腹が減るということは、どうやら死んでいる訳ではないのだろう。 時折離れたところから、こちらの様子をチラチラと窺う者もいる。 どう見えているんだろう。姿の見えない僕の食事風景は。 学校の帰り、僕はいつも寄り道をする。 存在しているのに認知されない、そんな孤独な僕が、孤独を感じない唯一の場所。 町外れの空き地にポツンと立つ、大きな木。 その存在はまるで僕のように、町の人たちから忘れられたような空間。 この木の傍にいる時僕は、ひとりだけれど、ひとりじゃない。 孤独だけれど、孤独じゃない。 僕と、 きみの、 ふたりぼっち。
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