7、 「実験」と変化する「日常」

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10月1日 18:18 帰ってきてアイと和室で夕飯を食べる。 片手なためご飯も食べやすいみたいだ。 前は僕が折りたたみ式のテーブルを持ち込むと、皿も持てずに犬食いみたいにして箸で掻き込むように食べていたもんな。 スーパーで購入したチンジャオロース。 和え物。 焼売を温め直した。 「アイ?」 随分ちゃんと食べるようになったし、 あれから会話も多くなった。 名前を呼ぶとアイが箸を止め僕の方を向く。 ピーマンも食べなさい。 と言うと、コクコク頷きはするが明らかに避けている。 もう一度言ってみたが、同じ。 「もしかしてピーマン苦手?」 と聞くと、暫く動きが止まったあと。 不安そうな瞳で静かに頷く。 ああ、その目。 意地悪したくなるんだよな。 だめ、1つくらいは食べなさい。 またその目。 僕は可笑しくって笑ってしまった。
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