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12月4日
三ヶ月が過ぎた。
アパートはやはり冷える。
僕はアイに可愛らしい靴下を与えた。
ふわふわとしていてあたたかそう。
そうだ、昨日。
アイが初めて僕の名前を呼んだ。
「ナオさん……」
小さな声だったが嬉しかったと同時に、
ああ。
偽名を教えたんだったな。
と複雑な気分になった。
昔から僕の漢字「尚」を、しょう、と呼ばずに、ナオ、と呼ばれたことがあったために思い付きでアイに教えたんだっけ。
そして、
「私も料理がしてみたいです」
と言い出した。
今、包丁を持たせても平気だろうか。
アイも僕の名前を呼ぶくらいだし。
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