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私のビンタで地面に倒れこむその人。
その人と目があう。
その人は
松田冬馬くんで…
綺麗な顔に真っ赤な私の手形が。
「…あ…ご、ごめ…」
どう謝ればいいのかわからない…。
いやこれは謝るべきなのか…
「ちょっと!最低!!冬馬くんが支えてあげたのに!!」
一部始終を見ていた女子たちが騒ぎ出す。
角度なのか私が胸を鷲掴みされていたのは見えていない様子。
でも…倒れそうな私を助けてくれたんだ…
そう思うとビンタしてしまった自分に罪悪感。
下をうつむく私。
すると
「…悪い…」
(…あれは…お、おっぱい…お、女の…う、うわぁ…)
立ち去る松田くん。
そう言った松田くんの顔はいつもと変わらない無表情で。
でも私が聞こえた本当の声は、松田くんが言わないような言葉を言っていて…
「…え…えー…」
言葉にならなかった。
、
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