第1章

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私のビンタで地面に倒れこむその人。 その人と目があう。 その人は 松田冬馬くんで… 綺麗な顔に真っ赤な私の手形が。 「…あ…ご、ごめ…」 どう謝ればいいのかわからない…。 いやこれは謝るべきなのか… 「ちょっと!最低!!冬馬くんが支えてあげたのに!!」 一部始終を見ていた女子たちが騒ぎ出す。 角度なのか私が胸を鷲掴みされていたのは見えていない様子。 でも…倒れそうな私を助けてくれたんだ… そう思うとビンタしてしまった自分に罪悪感。 下をうつむく私。 すると 「…悪い…」 (…あれは…お、おっぱい…お、女の…う、うわぁ…) 立ち去る松田くん。 そう言った松田くんの顔はいつもと変わらない無表情で。 でも私が聞こえた本当の声は、松田くんが言わないような言葉を言っていて… 「…え…えー…」 言葉にならなかった。 、
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