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今日で終わり。もう会う事はない。思い返せばこんな若くていい顔した男の子と楽しく飲めて、それはそれで楽しかったじゃないか。っと、自分に言い聞かせる。
タクシーはほどなくしてゆっくりと停止した。
目の前にはここらへんでは珍しくない単身者用マンションだ。
どうやら少年が住んでいるマンションはここらしい。
「じゃーね、オネーサン。今日はありがと」
「はいはい」
「気を付けてね」
「はいはい」
「また、会おうね」
「はいは……いや、会わな……」
条件反射で肯定の返事をしようとして咄嗟に拒否をした。でも、その続きは言えなかった。
だって、唇を唇で塞がれてしまったのだから。
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