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「の、野良犬……」
あぁ……頭が痛い。
まさかこんな形で3年ぶりのキスを味わう事になろうとは。
そしてあの少年、もう会う事はないのに分割払いとか意味不明な言葉を残していった。
纏まりつかない頭を抱え、1人唸る。
そこに冷静な運転手の声が聞こえてきた。
「お客さん、唸ってるのはいーけどこれからどうするの?行き先を言ってくれないと帰れないよ?おじさんもそろそろお家に帰りたいんだけど」
「私も帰りたいですよ!A町の2-5!その近くにコンビニがあるのでそこまでお願いします!」
半ばやけくそになって伝えた住所を「はいはい」っとさっきの私のような返事で運転手は返し、そのまま発進させた。
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