第一幕

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「どうも~気にし異変で~す!」 なんばグレート花月のステージに立つ、 眼鏡を掛けてて色気無い短髪の私、 有田美奈と、 ゆるふわパーマが美しい彼女、 刈谷友美は、 漫才コンビ気にし異変のツッコミとボケや。 地元の駅前の大学の頃、 平成から増えた女性真打ちになろうと、 私は落語研究会に入ろうとしてたわ。 でも、お笑い系サークルが有るプレハブに行くと、 一人の美少女が途方に暮れとった。 「すいませーん!誰かうちと、 漫才コンビ組んでくださ~い!」 これが刈谷友美やな。 漫才の相方を募集している様やけど、 お笑いには不釣り合いな可愛さやからか、 みんな遠慮して組もうとせえへん。 思わず見入っていると、 気付いて向こうからこっちに来よった。 「そこの眼鏡の兄ちゃん、 あんたコンビ組まへん?」
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