第一幕

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「いや、私は落語研究会入りに来たんや。 それに私は女やで…」 「えっ?あぁごめんな? でも落語すごいな! うち漫才したいけど、 おもろい事よう浮かばんから、 代わりに考えて欲しいわあ」 「よう浮かばんて…」 私には色んな意味で信じられへんかった。 お笑いと言うものは大抵、 おもろい事考えるのが好きな奴ばかりやと思ってたのに… それをこんな受動的な… やけどそんな受け身が通用する、 小動物か赤ちゃんの様に愛らしいあざとさ。 「考えても…ええで?」 「ほんまに?じゃあコンビ組もうや!」 「そうやな…コンビ名は『気にし異変』てどうや?」 「あはは!何それ!でもええな!」 こうして私と彼女はコンビ結成する事になったんや。
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