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夢を見た。
もしかしたらあれはオイラが選ばなかった一つの"もしも"世界だったのかもしれないし、
ただの夢だったのかもしれない。
あの頃、オイラは彼への親愛と復讐心のせめぎ合う日々を過ごしていた。
オイラは親愛を選んだ。でも、時折考えるのだ。
もしも、もしもあの時オイラが"別の"それを選んでいたらどうなっていたのだろうか。
分かっている。
後悔は決して前借りできない。だからその答えは一生見つからない。
ただ、"その世界"のオイラは復讐を選んだ様だった。
彼が敵対する帝国の旧王ペインはそんなオイラに目をつけた。
そして
一振りの邪剣を手渡した。
高鳴る鼓動、鼓動と連動する様に震える邪剣はオイラの意志を飲み込み虚ろにした。
目的は標的に変わり、復讐は使命に変わった。
そして、オイラは彼に刃を向ける為、そこに立った。
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