第1章

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ただの村人だった彼の冒険は、人間界と魔界をつなぐ通路の封印が解かれ、人間界に魔物がはびこり、彼の村の周りでも魔物が多く見られるようになったところからはじまる。 まず、それは、魔界の魔族や魔物を人間界に来させないための封印の宝玉と呼ばれていた。 伝承によれば、世界は神によって、人間の住む人間界と魔族や魔物の住む魔界とに分断され、だが分断は完ぺきではなくかすかにつながっていて、そのつながっている通路を封印する力を持つ宝玉をかつて勇者と呼ばれた英雄が光の女神から授かり、数十年前に通路を封印したのち、光の女神の神殿に預けられ大切に保管されていたのだが、帝国の皇位継承権争いに敗れそうな大貴族のひとりがいにしえに聞く魔族の助力を得たいという私利私欲のため光の女神の神殿から、その封印の宝玉を持ち出し、そのはずみで、ふたたび人間界と魔界はつながり、いま世界は混迷の時代を迎えていた。 そこでただの村人だった青年が立ち上がり、仲間とともに幾多の冒険を経て魔界の覇者たる魔王を追い詰め屈服させ、人間界を平和に導いていく壮大な物語へと。
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