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「鍵閉めんぞぉー」
「行こ!」
「は?」
蒼井さんは何事もなかったように、出口に向かって早足で歩いて行く。
よく理解出来ないまま、俺も慌てて後を追い掛ける。
「先生さようならー」
「お前ら二人で何やってんだ?」
「えっと…残って練習してました」
「お前は?入部希望か?」
「あ、いや…」
下駄箱の前で先生にそう聞かれて返事に困った。
はっきり違いますって、言えなかったんだ…
すると蒼井さんが靴を履き替えながら「この子は違います」と、俺の代わりにそう答えた。
「そうか、戸締まりはしたか?」
「はいしました、先生さようなら―」
「気を付けて帰れよ?…って、オイこら蒼井!ボールしまってけ!」
「さようならー!ほら、逃げろ!」
「えぇっ!?ちょっ、うわぁっ!」
先生が怒鳴り出した時には、俺は蒼井さんに手を引かれて、なぜか一緒に走ってた。
つーか一体何なんだよ?
本当に勘弁してくれ…
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