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家に帰ると、僕は丁寧に包みを開いた。
黒い厚みのある皮におおわれた種が一粒現れた。朝顔の種をまん丸にしたような雰囲気だ。
情報は何もない。でも、僕は迷いなく土を選んでポットに入れ、その種を蒔いた。そう、種を見ればなんとなくわかる、僕の特技。
僕は、土の状態に目を凝らし、乾かないくらいに水をやり、どんな芽が出るんだろうかと思いを馳せた。
そして一週間くらい経った頃、土の表面に割れ目が出来ていた。
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