第1章

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「それでは講座修了生の最初の話し合いを始めます。名前と居住地域等の自己紹介をしてください。最初に私は豊田茂吉と申しまして、泥亀町在住の現在68歳です。豊田のトヨは豊かのトヨで豊かな田んぼです。豊臣秀吉のトヨでも大丈夫です。嫁さんは一人です。犬はプードルが一匹います。高校卒業後入社した会社で仕事一本頑張ってきましたが、定年退職してからは貸農園で毎日野良仕事をし、たまに会社の後輩と飲み会をしています。最近パソコンに目覚めましてメールのやり取りが出来るようになりました。でも、メル友って言うらしいのですが交信する人が何故か少ない。メール出来る人はアドレス教えてください。会社の後輩と飲み会の日程調整で利用しているのですが、奴は返事が遅いので気に入らないですね。電話で文句を言うと届いていない言い訳ばかりで…」 「時間が無いので次の方に代わりませんか?」 記録係の女性が話しを中断させた。 「そ、そうですね。それでは時計回りに回っていきましょう。あなたですよ、どうぞ。」 「はい、それでは。能見台に住んでいる高橋です。5年前に引っ越してきましたが、まだ金沢区のことを知りませんので、これを機に知り合いを増やしながら地元理解をしたいと思いますので、よろしくお願いします。」 「パソコンはやりますか?」と、豊田さんが声をかけた。 「あ、はい。」 「アドレス教えてください。今度飲みに行きましょう。」 「個別の質問は後にしましょう。次の方お願いします。」 「記録係なのに進行をしていませんか?私が司会進行ですからね。」 豊田さんが少し怒りだしたので、高橋さんの隣の女性がオドオドしながら話しだした。 「長嶋です。釜利谷二丁目です。よろしくお願いします。」 「それだけですか?まあ良いですけどね。記録係に怒られるから質問しませんけどね。それでは次の方お願いします。」 「追浜から参加している栗原です。金沢区主催の講座だったので問い合わせたところ、快く承諾していただきました。追浜は八景駅から京急で一駅です。歩いても30分くらいです。歩くのが大好きです。可愛い草花を見つけたり、歴史を感じたりしながら歩き回っています。皆さんと一緒に歩けたら嬉しいなと思います。」
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