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学園祭の季節がやって来た。
そして、貴族達のクラスは、楽しむだけらしく何もない。
というわけで平民クラスのシズは、喫茶店の準備をしていたのだが。
シズは、目の前に並べられた服にさっと目を走らして、その全てを瞬時に理解し逃げようとした。が、
「シズ、何処へ行こうというのですか?」
シズはエルフィンに襟首を掴まれた。
振り向くとその声の主であるエルフィンがシズの襟首を掴み笑っている。
どちらかと言うと可愛らしく小柄なエルフィンだが、随分力があるんだなと今更ながらシズは思った。
けれどこの危機を回避すべくシズは、頭をフルに働かせて、
「え? えっと……お花を摘みに?」
「可愛らしい表現ですが、駄目ですよ。時間がないですし」
「や、嫌だ、何でよりにもよって……僕が料理係でもいいじゃないか」
そんなシズにエルフィンは深々と嘆息して、
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