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そうして、巧みにエルフィンにシズは着替えさせられてしまったのだが、そこにシズの恋人のフィエンドとエルフィンの恋人のオルウェルがやってくる。
フィエンドはシズを見つけるなり抱きしめた。
「シズのこんな可愛らしい姿を見ていいのは俺だけだ」
「フィエンド、他に言うことはないのか」
「この後一緒に何処か回ろうと誘いに来たが、こんなシズの姿を他の奴らに見せるのなんてもったいない」
相変わらずシズしか見えていないフィエンドに、オルウェルは嘆息した。
因みにシズは抱きしめられて、顔を埋めさせられて何も言えなくなっていた。
そこでエルフィンが、
「フィエンド、シズを連れて遊びに行ってきては? 客引きの代わりはここに来ていますし」
さり気なくオルウェルの腕をつかむエルフィンが、フィエンドを惑わす。
その意味に気づいたオルウェルがエルフィンから逃げようとするが、そのまま押し倒されて、
「オルウェル、僕から逃げられるわけがないでしょう? 大人しくおそろいの服で、客引きしましょうね?」
「い、いやだぁああああ」
結局、オルウェルは逃げられなかった。
そしてシズはフィエンドと学園祭を楽しみ、途中で顔を真赤にしているおるウェルと楽しそうなエルフィンと、交代をして……実はフィエンドがいるだけで、フィエンド見たさに客がやってくることも判明し、最終的に喫茶店は大繁盛のうちに終わりを告げたのだった。
「おしまい」
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