2  おい、おい……、色んな意味で

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「昨日もお話した通り、私は、恋愛には興味がないので。 でも、その上で間違いが起こらないようにと、 一応、お互いの為の……、保険というかは掛けて頂きますから」 「保険?」 「はい。シェアが決まった時には、戸籍謄本と身分証明書のコピー、 それと、会社の名刺をご提出いただきます。 もちろんそれは、部屋を出て行かれる際に、お返し致しますけど」 つまり、彼女としては、どんなに同居していても、 合意の下で男女関係になることは有り得ない。 そのため、何かが起これば それらを元に、犯罪として訴えることになるという。 「訴えるなんて言うと、ちょっとおどろおどろしいですけど、 でもそうしておけば、お互いに安心ではあると思うんです。 なんていうか、お互いの潔白のためのお守りみたいなものですかね。 あっ、それと両親はもういないので、アレコレ言う人はいません。 だからこれは、あくまでも契約と同じことです」 そんな事を話している内に、俺の目の前には いくつかの会社もオフィスを構える巨大高層ビルが聳えていた。
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