あの頃の僕らにあったもの

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それも大音量で、自分の好きな曲が。 開かない目を駆使して、僕はアラームを止めようと指をもじもじ動かす。 今日こそは、起きろ自分。 こんなに寝起きには素晴らしく爽やかな曲が僕を起こしてくれているんだぞ。 大きく息を吸い込んで、そして大きく吐き出した。 生ぬるい空気だな、外、天気いいのかな、それにしたってちょっと暗いけど。 そんなことを考えながら、気だるく重たい身体を起こした。 時刻は12:00をまわっていた。 自分にしちゃ上出来だ、褒めてやらなきゃ始まらないからな。 寝起きのルーチンワークを済ませて、埃っぽい部屋で思考を巡らす。 「花見、行けなかったな……」 天気、悪いわけじゃないしな。 携帯の履歴から、地元に残った少ない友人の名前を探す。
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