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久しぶりにした木登りは、結構大変で。
小さい頃の僕ってば、どうやってあんなにひょいひょいとのぼれたんだと驚いた。
安定して座れる場所を見つけ、一息つく。
高い場所にある、どでかくてしっかりとした木は、どこまでも高かった。
ただただ、気持ちが良い。
疲労感さえ風に流されて、見下ろす景色はくすみが消えたように感じた。
そういえば、木登りをしていた時に僕らの中の誰かが、下に落ちてしまったんだっけ。
それほど高い木じゃなかった。
いつも皆で上を目指して目的もなくのぼっていた木だった。
でも、誰かが怪我をしたことで、上を目指す遊びをやめざるを得なくなってしまった。
僕らは木登りを親に、学校に禁止されたんだ。
そうか、きっとあの時、僕は純粋じゃなくなっちまったんだな。
ふっ、と気づく。
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