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 夏も秋も冬も繰り返しまた春になる。社会人になってしまえば目まぐるしく変わる学生生活とは変わり毎日、同じ服の同じ顔と同じ挨拶をして繰り返しのような生活を送った。  たまに四人で呑む。たまに各々で呑む。その度にまた四人でサーフィンしよって言い合う。麻雀もたまにはする。  一穂は週一ペースで足を運んでくれた。空いてしまう週は会えたとき泊まっていって朝までシてくれる。 「理想のマッチョは現れたか?」  って理想の相手にたまに聞かれて曖昧に笑う。  また夏と秋と冬を乗り越えた。もうすぐ25歳の誕生日を迎える。  カプリースにはずっと通っている。ただ先週、浩平さんは来なかった。明宏さんに昨日別れたと聞き、またかぁと感じながらも帰ってから浩平さんに電話した。電話越しの浩平さんの声は途切れ途切れで泣いているようだった。 『もう、本当これ以上は無理だ』  やけに耳に残る声だったけど二週間が浩平さんの限界だろうと思いながら会話が終わった。  春は3日晴れない、なんて聞いた事がある。週のまん中過ぎ暗い空の下ぽつぽつと降りだした雨がコンクリートを濡らし独特な臭いに眉を寄せる。  数分のうちにどしゃ降りに変わりスーツも革靴も一気にびっしょり濡れ傘を買う間も与えなかった雨に苛立ったけど、コンビニを横目に今更だと部屋まで全力疾走した。革靴は走りにくい。  部屋についた頃寒くてシャワーを浴び明日も仕事だと思うとなんだか疲れてしまいそのままベッドに倒れるように寝た。
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