7人が本棚に入れています
本棚に追加
おいおい、父さん「何が」って・・・空気読めよ・・。
お母さんが呆れて見てる先って、父さんだったんだ。と、今気が付いた。
さすが、お母さん、父さんのことよく判ってるなぁ。
先生は父さんの発言が気に食わなかったようで、声を荒げた。
「校則を守れないような子は、不良ですよ! 将来、どんな子になるんだか・・・」
「先生、俺はね、こいつの親ですよ? こいつの将来は大丈夫です。
こいつの事は、俺が全責任を負いますから、心配しないでください」
無邪気に笑いながら、先生に向かって宣言した。
先生はポカンとした顔で、父さんを見ていた。
いや・・俺だって、ポカンとしたよ。
普通言うか? 先生に向かってそんなこと。
けど、俺は思ったんだ。
あぁ父さんって、こういう人だよな・・って。
マイペースで、自分勝手なんだけど、絶対にこの人がいるって分かっているから、俺は自由でいられるんだ。
暴れん坊の孫悟空は、どんなにあがいてもお釈迦様には勝てなかったんだっけ?
なんか・・これってまさにそれじゃん?
結局俺も、当分父さんには勝てそうもない・・・。
まっ、いいけどさ。
「じゃあ! 先生、何かあったら、いつでも呼んでください!」
爽快に手をあげて、職員室を去っていく父さんを眺めながら、俺も苦笑いをこぼしつつ、小さく手をあげた。
最初のコメントを投稿しよう!