第一章 連続死体遺棄事件発生! 真田睦月巡査

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 少し経ち、 初老の釣り人は餌を付け替えようとリールを回し、 釣り針を手繰り寄せ慣れた手つきで餌を付ける。  竿を投げ入れようとしたその時、 小学校低学年程の男の子が近くにやってきた。  子供に針が刺さってはいけないと思い、 釣り人は一度竿を下げる。  男の子が後ろを通り過ぎる時に、 釣り人は振り返り男の子に微笑む。 「僕、 あんまり川のほうは行くと危ないぞ」優しく言う。  男の子はこくりと頷き後ろを通り過ぎる。 釣り人は前を見て竿を振る。  小学生の兄弟らしき子供の声が元気良く響く。 「壮志!!先行くなって危ないぞ!!」 「兄ちゃん、 早く!!こっちの下も探検だよ」  兄をだいぶ引き離し男の子は先へ進む。
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