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イメージが悪いというか……」
「なんもだよ。
彼の商売で違法な所は何も無い。
ただ、
お父さんが亡くなった後にお母さんの就職口の世話を頼むと紹介しただけなのに、
何年か経って結婚した時はびっくりしたなあ」
ここで、
ノックが鳴る。
「署長、
また木村さんが来ていますがどういたしましょうか?」
「おおっ! 正吾君か。
入ってもらいなさい!」
真田は、
飲んでいた湯飲み茶碗を置くと、
気を使って言う。
「私、
席外しましょうか?」
「いいんだ、
大丈夫。
生涯独身の私の息子代わりなんだ。
睦月ちゃんも娘みたいなものだがね」
「失礼します!!」
元気良く入ってきたのは、
大柄な男だった。
年は三十歳前後であろうか……
「正吾君。
今日はどうしたんだい?」
木村正吾は榊に一礼にすると、
真田のほうをちらりと見て真田にも一礼する。
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