はじまりの鐘が鳴る

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セレブなんて私とは住む世界が違う人達。 このパーティーに参加する人達はきっと、一個四八〇円の弁当なんて食べない。 私にとってはいけ好かない人達だ。 「まあ、そう言わずに。ほっぺたが落ちそうになるくらい美味しい料理が出てくるよ」  おじさんはそう言って、のし袋に入った豪華客船のパーティー券を手渡した。  美味しい料理かぁ……。  きっと、今まで食べたこともないような料理が出てくるんだろうな。 キャビアとかフォアグラとか!? どんな味がするんだろう……。  想像するだけで涎が出てくる。 でも、やっぱり行けない。 私はそんなものに時間を割いている暇はないのだ。 間抜けなお腹の低い音を響かせながら急いで目的の場所に向かった。  
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