第二章

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― 一三話 ―  なんだかんだあったけれど、お茶会は無事に(?)終わり、私たちはその場で別れた。 「では姉上、せめてまた明日、お会いしたいです!」 「いいわよ。私も会いたいと思いますわ、できれば別れたすぐ後にでも。  ・・・では、明日は私が主催いたしましょう。よっぽどの用事がない限り、私はアメジストとのお茶会を延ばしませんわ!」 「本当ですか!?では私もここで姉上に誓います!  私は姉上の敵にはなりません、絶対にです!そして、姉上とのお茶会を邪魔をする者は、たとえそれが国王であっても許しません!!」 「まあ・・・嬉しいわ!ありがとう、アメジスト。私は世界一幸せですわ・・・!!」  そうして、別れのハグをした後、私たちはそれぞれの離宮の私室へ戻った。  そしてそこで、案の定ライトとシャドウに怒られる羽目になった。 「まったく姫様、いい加減にしていただきたい!いきなり飛び出して行かれるなど!  姫様に技を教えたのは、自衛をしていただくためであって、相手を直接伸すためではありません」 「ライトの言うとおりですよ、姫様?  ああいうときには、こっそり後で始末をつける方がいいものです。  そう言うときには私をお使いください!  側仕えとして、対象を暗殺するくらいはできますから」  そうシャドウが言うと、ライトは心底疲れたという顔をしてため息をついた。 「おいシャドウ。それなんか違うぞ。  俺・・・私が怒っているのは、勝手に飛び出して行かれたことに対してだ」 「私もそう思いますわ、シャドウ・・・」 「あら?私もそういっているつもりですけれど、なにかおかしいところでも??」  これには二人ともため息をついた。  基本的には、シャドウは天然なのだ。 「分かった、二度とお前に話は振らない・・・。  とにかく、決して勝手な行動はなさらないでくださいね?  今後一切ですよ!!」  私はこれ以上ライトの心労を増やせば、きっとライトの胃に穴が開くと思ったので、素直に頷いてあげることにした。  現に今、ライトは胃のあたりを押さえ、顔をしかめている。 「分かりましたわ。  今後は正当防衛が成り立つときに、思いきり暴れ・・・じゃなかった、思い切り糾弾致すことにしますわね。  ・・・ライトの胃に穴が開きそうですし」 「・・・・・・分かっておられるのなら良いのです」
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