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「コイツ……」
司を睨みつつ、痛みにのた打つ左島に駆け寄る大吾達。それを見て、少女すぐさま立ち上がり司を盾にするようにしてその背に隠れる。
「っ!?四方院、何のつもりだ!」
「何してんの、アンタ」
大吾はおろか、いきなり自身の背後に隠れられた司も戸惑いを隠せない。
「お願い、助けて。コイツら、私を捕まえようとしてるの!私はどうしても捕まるわけにはいかないの!」
はぁ、と気のない返事をかえす司。一方で、想定外のアクシデントに苛立った様子の大吾。
「いい加減にしろよ!テメェ、自分のしてる事がわかってんのか?そもそも、そんな下級市民のクズに、何ができるって……」
ヴゥン。
大吾の言葉を遮り響いた機械音。司の腕には、デュエルディスクが展開されていた。
「下級市民には抗う力はない、か?どうしたものかと思ったが、いいだろう。オレがその概念を砕いてやろう」
「「!!」」
その場の全員の視線が司に集中した。
(デュエルしようってのか?……さっきのヤツの動き、アレはかなりの手練れのソレだ。仮に三人がかりで取りかかって、どうなるかわからん。それに、やり合ってるウチに四方院に逃げられるかもしれない。ならばむしろ、これは確実に捕まえられる好機じゃないか?)
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