19人が本棚に入れています
本棚に追加
エネルギー効率は飛躍的に上昇し、空、地底、海底と人の行けないところは急速に無くなっていった。
60年以上昔、人類は最大の繁栄を誇っていたのだ。
この時、一部の者は、ステラナイトは星の血肉そのものであり、このまま採掘を続けると星が乱れると警鐘を鳴らしていた。
その真偽は未だ定かではない。
しかし史実として、地底に眠るステラナイトを採掘しつづけた結果、人は星の怒りに触れたのだった。
世界各地で同時発生した異常気象。
風は草木を薙ぎ倒し、雷は大地を焦がし、地震、噴火、津波、竜巻あらゆる災害が、文明を無に帰した。
これが後に大災厄と呼ばれるものである。
この時、地下のシェルターに非難し生き延びた人々が創った組織が元となり、『アビス』ができた。
そのほとんどは労働階級の貧困者達である。
また、富裕層は大災厄以前に空中都市に移り住んでいた為、まったく被害を被らなかった。
元よりあった貧困層と富裕層の確執は、半年続いた災厄の後さらに深まり、ついには地上の民が国家として独立するに至る。
それにともない空中都市群もセレネ共和国を名乗ったのだった。
最初のコメントを投稿しよう!