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《WARNING》
ディスプレイが警告を促す。
「やはりヤツ等の方がリーチは上か」
機体を急反転させるその刹那。
光の柱はロイヤルコフィンの肩をかすめていった。
「狙いが正確なら、それだけ避けやすい」
しかし砂嵐の影響で視界が悪く、レーダーの調子も一向に良く無い。
この距離から敵を捕らえる事はできなかった。
「少佐!」
先発隊した遊撃隊の仲間からの通信が入る。
「戦況は?」
「先発していた防衛部隊は撤退を開始しました。我々遊撃隊が戦線を支えていますが劣勢です」
遊撃隊は熟練者を中心に構成された特殊部隊である。
現在では計4つの隊が編成されている中で、我々は三番隊となっていた。
銀色のカラーリングで統一されている事から、銀の三番隊などとも呼ばれている。
「11時方向に敵の新型機らしき機影を確認しています。注意してください」
11時方向という事は最初の砲撃がそうなのだろう。
「了解した」
スタビライザーを広げたロイヤルコフィンの姿が大鷲が翼を広げた姿に見える事から、俺が戦う姿を見て仲間が付けた二つ名が、《白銀の大鷲》だった。
たいそうな名前に最初は抵抗があったが、今では少し気に入っていた。
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