プロローグ

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 左腕にもつ盾の先で敵の銃を払いのける。  すかさず、右腕に取り付けられたクローで敵の頭を貫いた。 「悪く思うなよ」  敵を蹴り飛ばし、動力炉に鉄鋼弾を打ち込む。  火花を散らしながら落下する敵機は、空中で爆散した。 「まず一機」  その直後レーダーには背後からの反応。  振り向くと二体。新型機と接近する機体がもう一機。  新型機は大口径のランチャーをこちらに構えている。 「やはり狙撃タイプか」  先程と同じ光線がロイヤルコフィンをかすめる。 「……くそっ!」  体勢を崩した隙に、もう一機が距離を詰める。  そして立て直す間を置かずに斬りかかろうとした。  だが、辛うじて一撃目を盾で受けとめる事に成功した。  敵機は畳み掛けるように接近戦闘用ブレードを振り下ろした。  しかしレスポンスが強化されているロイヤルコフィンは、格闘戦でこそ、その真価が発揮される。 「そう何度も!」  クローで受け止めたブレードを、易々とへし折る。  近接戦闘に分が無いと判断した敵機は、やや後退し距離を取ろうとした。
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