湖の約束 3

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「はっ,あっ…あぁ…もう,も,やめっ…い…いいっ,ああ,いいーっ…」  優志は泣いていた。享受できる限界を越えた快楽がブライスの指から絶え間なく与えられ,声を枯らして泣いてた。  優志の脚を大きく広げるようして膝を折るブライスは,優志の後ろに深く差し入れた3本の指を中で小刻みに動かしていた。1年ぶりに見つけたその場所を執拗に擦っていた。 もう一方の手で前の昂ぶりを忙しくさする。根本は優志に支えさせていた。ふたりとも汗だくだった。 「優志は…これでいつもっ…感じて,そして…」 「ああっやっ,めて…もう…ダメ,ダメだっ…出…る…も,出るっ」  ブライスの言葉を遮って優志は宣告した。自分の制御が効かないあの快楽が迸る,それには準備が必要だと,混濁した頭の中で思い出していた。 「いいよ,優,出して…」  甘やかす声だ。優志が3度目に達した後始末の際,ブライスが腰の下に厚手のタオルを敷いていた。 「あーっ,も…っ,も,ダメ、出るーっ」  優志の腰が揺れる。自分でそうしようと思っているわけではないのに,勝手に小刻みに揺れる。ブライスが緩めずに刺激する後ろの小さな塊から,稲妻の様な快楽の衝撃が幾筋も全身に走った。一番太い衝撃の綱が前の昂ぶりを直撃した。 「あ…ああっ…んーっ」  腰が大きくビクンビクンと震え,昂ぶりの先端から快楽の泉が湧き出す。とぷり,とぷりと出始め,続いてこんこんと止めどなく。  ブライスがそれをタオルで受け止めた。指の動きは優志の中の収縮のために緩慢になり,やがて全てゆっくりと終焉を迎えた。大判のバスタオルがびっしょりと濡れていた。 「はーっ…はっ…は…はぁ…ん…」  優志が呼吸を整えている間に,ブライスが後ろから指を抜いていく。窪みの入り口で指の動きが止まると,優志は自分の中のひだが収縮してぷくりと膨らんだりきゅんと縮んだりするのがわかった。ブライスが指の腹で果実でも撫でるようにくるりくるりと愛撫して慰めてくれる。 ―別のものが欲しいんだな…俺の…後ろ…。でももう,無理…  優志は瞼は閉じたままで,もう開ける意志は微塵も残っていなかった。ブライスが近くに顔を寄せてくる気配がした。目を瞑ったままの優志の唇の口角が上がって,自然と笑顔を作る。 「可愛い,優,凄く…。俺の優,愛してる…」
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