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優志に顔を後ろに向けるよう促して口づける。その間もブライスの手は胸への愛撫を緩めず,優志は時折痙攣したように身体を震わせて合わせた唇から喘ぎ声を漏らす。
優志の身体はブライスの脚の間に収まっていた。縋るものもなく両手でブライスの脚に手を置き無意識に強くなでさすっていたが,快感が高まるとぎゅっと掴むこともある。
その感触はブライスに強い刺激を与えた。
―感じているんだな,優…。あの温泉宿での夜みたいに滅茶苦茶に感じさせたい…。ああ,相手があんなふうになるセックスは,俺にとっても初めてだった…
そのときの優志の姿がまざまざと思い起こされた。ふたりで濃厚に愛し合い高め合った結果訪れた,優志の身体の反応と恍惚とした表情。
―この世のものとは思えないほど壮絶に綺麗だったな…
ブライスは胃の辺りにひくつくような欲望が生じるのを感じた。その塊はどの方向に向かえばいいのか計りかねているようにその場でせわしなく震えている。
―股間に向かえばいいものを…
優志の鼻にかかった喘ぎ声を聞きながら薄く目を開けると,肩越しに大きく開いた胸元から自分の手で責められている胸の尖りが見えた。
それから薄明かりでもわかる白い腹。濃紺の浴衣の裾が乱れて露わになった両脚。腿の内側を堪らなそうにじりじりと摺り合わせているのは,ボクサーパンツの中がかなり昂ぶってきたせいだろう。
脳天にクるっと思った時,ブライスの胃にあった塊がぐうっと下腹部に下りていった。
あっと思った時,ブライスのそこに変化が生まれた。そして先に言葉を発したのは優志だった。
「ブライスっ,大きくなってきた…?俺の尻に当たってるんだけど…」
後ろのブライスに顔を向けた優志の目が見張られている。
「…のようだな…」
「す,すごい!…あ,もしかしてあの薬を飲んだのか?」
「…いや,飲んでない…」
「じゃこれは…」
「優に…反応した。優がそうした」
ああっ,と呻いて優志は身体を捻りブライスに抱きついてきたから,ブライスは優志の胸から手を退けてその両腕に優志を迎え入れた。
ああっ,と再び感極まってように呻いた優志は,露わになった胸をブライスに押しつけ脚を彼の腰に巻き付けてきた。
「愛してる,愛してる,ブライ…俺のことを愛して…全部,全部…」
そうしてブライスの唇を激しく求めてきた。
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