湖の約束 3

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激しく突かれて優志が頭を左右に振り始めた。 「おかしく,なって,…いいよ,優。はっ…一緒にエンジン噴射してロケットを高く打ち上げようぜ」  笑うブライスに優志がこくこくと頭を上下する。ほとんど閉じられている両眼の睫毛の間から涙が溢れんばかりになっていて,目の周りが朱く染まっている。両腕にはまだ浴衣の袖が通されている。 「ああ…綺麗だ,優…。最高の恋人だっ」  少し動きを緩めてブライスが思わず漏らした言葉。優志が片手をゆらめかせてブライスの顔を探し当て,指をブライスの口に押し当てた。 ―ああ,喋りすぎたからな…  ブライスは優志の指に口づけてから手で剥がし取り,シーツの上できつく指を絡ませた。 そのブライスの腕の上に優志の脚が揺れている。反対の手は優志のもう一方の腿裏を胸に容赦なく強く押しつける。これ以上ないほど優志の中心が広げられてブライスを受け入れる。  ブライスの動きが最も激しくなった。悦びを産む場所を刺激しながら,ブライスは自分の滾ったモノで優志の深いところまで押し入る。  自分の下腹部が優志の柔らかな皮膚に密着すると,そこで腰を小刻みに回して更なる刺激を与える。それは一瞬のことでまた引き抜いては前回よりも深みを目指して押し入る。ベッドも激しく軋む。 ―愛してる,優,きっと優には理解できないくらい,俺は優を愛してる…  だから,こうして優を貫く。俺の愛を優に注いで,俺は優の愛に包まれて,そしてふたり一緒に高みに上りつめよう… 「あっ…ああっ…んっ」  優志が頭を仰け反らせて更に背中も反らせるので,ブライスからは優志の顎と首しか見えない。優志は絡ませた指を強く握りしめてきた。 「はっ…あっ,イく…も,イく」  ブライスに突かれて身体を揺らしながら,息も絶え絶えな状態でやっと伝えてくる。 「…ああ,いいよ,優。一緒に…」  ふたりで激しく腰を打ち付け合って,名前を呼び合って叫んで,爆ぜた。 優志は圧倒的な快感の解放のあと,意識が半分飛んだ状態で,どこか違う空間に漂っていた。  優志に遅れて達したブライスは,優志の無理な体勢を直し,尻の下にタオルを広げ,優志を横抱きにするようにしてベッドに横たわった。 「…最高のセックスだ…。最高の恋人だ…優。愛してる…」  頬と目尻にキスして,ブライスもしばし目を瞑ることにした。 
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