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優志はブライスの下をさすり,もう一方の手でブライスの頬を撫でた。
「ブライは右手だけでは一年もたないよな,旺盛だから…。だけどもうそういうことはしないで…」
優志の声には同情が表されていた。ブライスはかなり情けない思いを味わい,それなのに下半身は盛ったままだからひどく困惑した。
「もちろん、しない」
「…俺も…暴露するから聞いて,あのゲス野郎のこと…」
「…優,思い出すのも辛いだろ?無理しなくていいよ。俺は知らなくても全く気にならないから…」
「いや,悪いけど聞いて,ブライ。あの悪夢を解放して,永遠に忘れ去りたい…」
「そうか,わかった…」
「済まない,ブライ…」
ふうっ,と息を吐いて,優志は嫌なモノを吐き出すように話し始めた。
「一度目は研究室で,あいつが言葉巧みに俺のことをコントロールして…ソファに俺をうつぶせにして乗っかってきたんだ。俺は頭の中がブライのことでいっぱいでろくに抵抗しないで,しごかれて…出してしまった…。奴は俺に挿れようとしたんだけど…何の準備もしなかったから,奴のモノは全く入らなかったんだ」
「ああ,そうだろうな…その頃の優の後ろは閉じたままだったからな…」
ブライスは優志の耳や顎や頬や首筋を優しく撫でる。そうやって,少しでも優志の心の傷を和らげたいと願った。
「…それで,あいつは俺の股にこすり付けて…そこに…」
「…くそっ,胸が悪くなる!」
「悪いな…。二度目と三度目は小さな会議室で,やっぱりブライの名前を繰り返して俺の思考を狂わせておいて…俺に乗っかってきた。蹴り上げたつもりなんだけど,いつの間にか後ろに指を入れられて,それから…奴のモノを…うっ」
「優,吐きそうじゃないか,無理するな…」
ブライスは上半身を起こして優志の背中をさすった。
「いや,ブライ,もう少しなんだ,聞いて。…俺は解放されたいんだ」
胸元を握り込んだ手で押さえて,優志は切なげに訴えた。
「…あいつが少し入る度に俺の身体が押し返して,それを繰り返して…っ,そしたらあいつは俺の尻の間や腹の上に…くっ,気持ち悪くてあいつの腹を蹴飛ばして逃げた…」
「優…」
ふーっ,ふーっと息を吐いて,優志は呼吸を整えようとした。
「こ,これが…全て…。あいつが俺にした仕打ちの…うっ…全て…」
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