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「あー、アレはホント悪いことしたわ。つうかさ…、つうか、俺、長旅に参加しなくなったのそれからなんだよなー。なんだかさ、体調悪いのに無理して長距離移動するとかさ、バカみたいとか思っちゃってさ」
「ああ、まあな」
「だって、俺下手したら、死ぬとこだったんだぜ?毎年毎年、年に2回も命がけで長距離移動して、そのうち年くってみんなについていけなくなって旅の途中でどんどん追いてかれるようになって、一人ぼっちで哀れに死ぬんだぜ。俺のオヤジみたいにな…。ホント、やってられないぜ」
「あー、それでお前ひきこもっちゃったのか。つうかここで一人でひきこもってて、ぶっちゃけ夏とかお前どうしてんの?ちゃんと食い扶持とかあるのか?」
「おお、あるある。実は、夏も熊田さんが来てくれてて、時々、食い物分けてくれたりするんだよ。ホント、助かるわ。まあ熊田さんいなくても、俺一人でも充分やってけるんだけどよ」
「夏も熊田さん来るとかマジかよ。あの人、年中暇なんだな」
「まあ暇とかそんなこと言うなよ。熊田さんに悪いだろ?ともかくさ、俺が言いたいのは、移動してもしなくても、ほぼ何も変わらないぜ?むしろ、長距離移動しない方がかえって長生きできると思うんだ」
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