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「そうだよなあ、長距離移動すること自体が危険な賭けっていってもいいぐらいだもんな」
「だろだろ?みんな無駄なエネルギー消耗しすぎなんだよ。そうだ。お前も今年はここに残れよ。1年中のんびりすごせるぜ?」
「ああ…、うん、それは無理」
「なんだよ、即答かよ。今、自分でも危険な賭けとか言ってたくせに」
「ああ…、うん。お前知らないかもしれないけどさ。向こうに着いた時、お前すげぇ陰口叩かれててさ。お前の兄妹とか、いとことかもう針のむしろ状態なんだよ」
「何それ?お前今までそんなこと言わなかったじゃん」
「流石に言えなかったんだよ。でも、少しぐらい陰口叩かれてもしょうがないだろ。そもそも、伝統受け継ぐ気がない奴が出てくるとかそれ自体が前代未聞なんだよ」
「いや、俺だってさ、もう少し合理的な伝統だったら、引き継いでやってもいいんだけどさ。どう考えても無駄としか思えないんだもん」
「ここだけの話、組合では、お前の脱会案すらでてるんだぞ?」
「はっ、別に脱会させられても困らねぇよ。大体、組合自体、一人で長距離移動できないから助け合いましょう的なヤツだろ?俺、長旅しないんだから、必要ねぇし」
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